魔法が存在する世界「イシュタリカ」で一番広大な土地を築く「イーリスフォリアドール王国」で起こる物語である。
「魔法」と「世界」を巡る、ファンタジーバトルストーリー。
ういつぐという略称はウィスタリアに告ぐの「ウィ」と「告ぐ」を合わせてひらがなにしたもの。
2800年頃、イシュタリカ。「強い者が上に立つ」というイーリスの思想が渦巻く中、ウィスタリア魔法科学園七代学園長のもとには魔力が微弱で体の弱いルカが生まれた。代々学園長の血筋は、イーリス王家を守るという使命があるため、このままでは自分の息子は地位を失い使命をも果たすことができないと焦った七代学園長は、大切な一人息子に特別な薬を摂取させるという手段にでる。
ルカが生まれてから二年後、ルカに必要だった強い魔力を持った子がイーリスの出生管理外地域で生まれたことを、ポヨを通して国は知り、学園長はその子に手を出すのだった。
名前 | ルカ | |
性別 | 男 | |
年齢 | 17 | |
誕生日 | 10/10 | |
身長 | 176.5cm | |
学年 | 高等部二年 | |
出身 | フォリア=ウィスタリア |
この物語の主人公。ウィスタリア魔法科学園、高等部二年、生徒会長。
ウィスタリア魔法科学園七代学園長のヘルワと、ウィスタリア魔法科学園を首席で卒業したシナの間に生まれた一人息子。
容姿端麗、成績優秀な彼は、学園の生徒たちから多くの支持を集め、大学部から選出されるはずであった生徒会長の役を買うことになるほど、文句なしの完璧な人であったが、裏では魔力を込めた薬を摂取しなければ魔法が満足に使えない体をひきずっていた。体が弱く、病気にかかりやすい。魔法を使うための基礎魔力、保持力が微弱である。
この国では、「魔法が使える=強い」という式が立ち、代々自分の先祖が継いできた「王の側近」の使命をこの力だけでは果たすのが難しい状態にあり、父親の七代学園長だけでなく、ルカ自身もひどく焦っている。 その劣等感に反し、魔法以外では優秀な成績を収めている。勉強や料理はもちろん、ピアノや剣術などの能力も持ち合わせている。 とくに自分の容姿には絶対的な自信がある。
自分が持ちたかった魔法能力を持ったラキのことは気にくわない。今のイーリスの技術では、殺した魔法使いの魔力や保持能力の移植実験に成功しているため、隙あれば本気で殺しにかかり、ラキの能力を奪おうとしている。
移植する技術はあれど、完全に移植された側が使いこなせるわけではない、持ち合わせた本人が使うのが一番良いことをルカは知っているため、ラキをどうにか利用してやれないかと考えている。
名前 | ロロ | |
性別 | 男 | |
年齢 | 17 | |
誕生日 | 1/6 | |
身長 | 177cm | |
学年 | 高等部二年 | |
出身 | フォリア=アンダフィリヤ |
十代イーリス国王の息子。次期国王のイーリスの王子。
ウィスタリア魔法科学園、高等部二年。
趣味は料理や裁縫で、どこかのほほんとした雰囲気を持つ。
幼少期から、王に就くために自ら進んで勉強に励む努力家。そんな中、ロロの癒しの存在となっていたのが幼馴染のルカである。
いつも優しくふわっとしているように見えるが、厳格な一面も持っている。
美女に弱い。
自分を守る使命を、弱い体ながらも守ろうとしているルカのことを守りたいと思っている。
幼少期はルカがロロについてまわってたため、ロロはルカを兄弟のように可愛がっていたがいつの日かそれは愛情に変わっていた。その気持ちをまっすぐに届けるべく、ルカに何度か伝えたり、ルカの父にかけあってみたりしたが冗談半分に捉えられがちである。
自分の作ったフルーツサンドが、以前からルカに好評だったので事あるごとに作っている。
名前 | ラキ | |
性別 | 男 | |
年齢 | 15 | |
誕生日 | 7/30 | |
身長 | 172cm | |
学年 | 初等部一年 | |
出身 | バレーナ=ドール |
国の管理下外で生まれたので魔力を制御する魔法をかけられることはなかった。両親の研究により、特別な強い力を持つ。
三歳になった時に、身を隠せるように家に両親がはった魔力を沈める結界を解いてしまうほどに力が膨れ上がり国に見つかってしまう。その後、学園長の監視下に置かれ、一人部屋を用意され、半一人暮らしのような生活が始まる。六年後、その環境から一転、森が広がる巨大な研究施設に閉じ込められラキの魔力の強さをいいことに、魔法や魔物を使った人体実験生活が始まる。食事はあったが、寝る場所や心が安らぐ場所は用意されず、痛み苦しみが絶え間なく続くこの空間でラキの精神は蝕まれていった。
時は流れ、ラキが十五歳になる年に、何の前触れもなくウィスタリア魔法科学園に入学させられる。
此処に来たところで、管理下なのは変わらない。良い知識も能力も得られるとは期待していなかったが、ウィスタリア魔法科学園初中棟の廊下でラキは女神を見ることになる。
入学してすぐ、初中棟で露骨ないじめを受けていた中等部の女子、ミリを見かけたラキは、いじめを追い払い彼女を助ける。
名前 | ミリ | |
性別 | 女 | |
年齢 | 14 | |
誕生日 | 11/2 | |
身長 | 153.2cm | |
学年 | 中等部二年 | |
出身 | パーニー=イーリス |
イシュタリカで一番広い領地をおさめる国。
数百年前に起こった魔法をめぐる内戦を踏まえ、厳重な魔法管理に長けている。
海のように広い湖「イル=イェゼロ」や、全世界にスケボーを広め販売する「マイグレックファクトリー」等が有名
魔力・・・魔法を使った時の強さ、いっぺんにどれくらい魔力を使うことができるかを表す。
魔力保持量・・・いっぺんにどれくらい自分の中に魔力をためることができるかを表す。
魔力が強くても保持量が比例していないと、強くても短期戦でしか役に立てない。
逆に、保持量が多くても魔力が低ければちまちまとしか使えない。
イーリスは数百年前に一度内戦が起こっており、それから魔法の扱いを改め、魔法学校に通った者のみ使えるように制限してきた。
制限方法としては、人は生まれてすぐ、魔力に鍵をかける魔法をかけられる。魔法学校に進学することで、魔法を解かれ、使えるようになる。
イーリス独自の研究で、魔法を使うのであれば十歳になったタイミングが一番ベストとされており、ウィスタリア魔法科学園初等部一年は十歳から始まる。
イーリス王国が一度荒れ果て、もう二度とこのようなことが無いように、魔法使いをしっかり教育して犠牲者を減らそうと建てられた、イーリス王国魔法学校二校のうちの一つ。
ルカやラキのいる実技組の他に、リトなどが属する研究組がある。
入学には招待制と受験制がある。
招待制・・・魔力、魔力保持量共に優秀な数値であると見なされた人に送られる。
受験制・・・力が及ばずとも意欲を持ってる人を集めている。
ウィスタリア魔法科学園に入学すると、魔力解除魔法をかけられ、魔法を使えるようになる。ウィスタリア学園内にも魔法警察であるポヨがいるため、悪さに使うことはできないようになっている。
研究組では、繊細な魔力の動きの検査があるため、魔力解除した人間は入学することができない。実技組に入る 十分な魔力は持っていないが、魔法に興味がある意欲的な人を集めている。
精霊は魔力を授けてくれる他に、人間の体に入り込んで知恵を共有したりすることができる。
イーリス王国での内戦の原因になって以来、精霊と人は距離を置いている。直接関わるケースはあまり観られない。
精霊は膨大な知識を持つことで、計算高く、少しでも悪い方に考えればその知識を持ってして世界征服までもを計画してしまう。
本来、人間に助け舟を出すためにうまれた精霊なので、そうならないよう強く神から制御されているが、何か箍が外れると悪に堕ちてしまう。
悪に堕ちると神の手から離れることと同然なので、均等に制御されていた魔力操作は解かれ、強い魔力を持ってしまう。
さらに意思の弱い人間をのっとり、その力を世界に具現化させてしまうため、危険な存在である。
イーリスで起こった内戦の原因。
魔法使い専用の警察。
マスコットのような可愛い見た目だが、魔法使いを取り締まるのに特化しており、繊細な魔力センサーや、魔法使いを一時的に魔力制限させる力も持つ。
国が厳重に管理し、召喚しているため、ポヨが暴走することは無い。
魔力が溶けた特別な液体を摂取することで魔力を補給する。
基本的には空中に浮かんでふよふよと移動するが、魔力補給が追いついていないと溶けて地べたをナメクジのように這いずりながら移動する。