映像関係お仕事図鑑

映像クリエイターとは?

「映像クリエイター」とは、動画を撮影する人、映像を編集する人、CGの合成をする人、 映像の企画を立てて制作の進行をする人、自分で映像を作り発信する人など、 映像の制作に関わるクリエイターの総称です。
YoutuberやVtuberも映像クリエイターですが、これからの時代、 さらに映像の活躍する場は増えていき、映像クリエイターという仕事も変化していきます。 映像クリエイターがこれからどういった分野で活躍できるのか解説していきたいと思います。

◉映像の使い途がどんどん増えている
◉テレビや映画のような大きな設備やたくさんの人がいなくても制作できる時代
◉どんな分野で必要とされる?職種は?
◉映像クリエイターになるには?


映像の使い途がどんどん増えている

これまでは、やはり紙の媒体が大きく影響力を持っていました。例えば新聞、雑誌、ポスターなど、 マスコミ業界、広告業界など、大企業と言われる企業は、これらの媒体の影響力を使って多くの人に様々なことを伝えてきました。 しかし、インターネットの普及、スマートフォンの普及などが進んだことで、 この紙媒体の影響力はどんどん下がってきてしまいました。 それに伴って、現在ではテレビの影響力も下がってきていると言われています。
では、それに変わってきたのはなんでしょうか?

街中のポスター > 大きなビルや電車内に設置されたデジタルサイネージ
テレビCM > YoutubeやWebサイトでみられるWebCM
テレビ番組などの映像コンテンツ > Youtube、TikTok、ネット配信サービス

これまでとは違い、好きな時に、好きな場所で、何度でも見られる映像が増え、 街中のポスターは、ほとんど大きなスクリーンに代わり、映像が流されています。 これらを作っているのは、これまでポスターを作っていたデザイナーや、 これまでCMやテレビ番組を作っていたスタッフたちですなのですが、、、 様々な変化の中で、映像の制作方法も変化を遂げてきつつあり、新しい制作方法、人材が求められています。

テレビや映画のような
大きな設備やたくさんの人がいなくても制作できる時代

これまでのテレビや映画は、様々な人が関わって制作を行ってきました。プロデューサーにディレクター、カメラマンに照明さん、音声さん、スタイリストさんに美術さん、ADさんなど、本当に多くのスタッフを率いて、体育会系ノリで制作をおこなうのが通常でした。

が、撮影機材が安価でも十分な性能を持つようになったこと。PC一台あれば十分なクオリティの映像が制作できるようになったこと、Youtuberのような演者までも自分で行い、その方が視聴率を稼げるようになったことも関連して、 必ずしも大きな所帯で映像を制作する必要がなくなってきました。

むしろ、体育会系かどうかはさておき、今までのテレビや映画などの常識に囚われずに制作できる人たちの作ったコンテンツの方が、重要視されるようになってきています。Youtubeなどでもよく見る「ゲーム実況」「解説動画」「モーショングラフィックス」「リリックビデオやMV」などもこれまでの常識には収まらない映像作品ですが、現在ではテレビ番組以上に見ている人が多い分野です。

というわけで、これまでたくさんの人が関わって作っていた映像制作は、企画から撮影、編集までを行うディレクターが全てをおこなったり、CGやモーショングラフィックスに至っては、クリエイターがPC上で全てを完成させたりできるようになり、1人から数名ですべての制作を完了させることも多くなってきました。その方がこれまでより小回りが利き、少ない人数でトンガったアイデアを形にできるという利点から、こういった制作スタイルが増えてきています。

どんな分野で必要とされる?職種は?

最初に説明した通り、映像が必要とされる分野は増えており、映像クリエイターが必要とされるのは様々な業界があります。 例えば、印刷業界という業界がありますが、ここはもちろん印刷業を主とする業界ですが、印刷関係の仕事の減少から、Web制作や映像制作の仕事を請け負うことも増えています。昨今では大手印刷会社がCGクリエイターを採用しているようです。

広告業界
広告業界では、WebCMやデジタルサイネージ、MVなど様々な商品やサービスのPRに動画を使用しています。 広告動画は企画や制作進行の重要性が高く、目的にあった企画を立てる「プランナー」という職種や、企画を実行していくためにチームを編成して、計画を立て、制作を進行していくための「ディレクター」や「プロジェクトマネージャー」といった職種があります。

CG、映像業界
CG、映像業界では、映画やアニメ、CM、ゲームに登場する動画などの制作を行います。 職種としては、映像を編集する「映像編集者」、CGの合成などを行う「コンポジター」などがあります。 広告業界と比べると、こちらは映像技術に特化したスペシャリストを求めていることが多いです。

その他
その他、印刷関係やWeb系の企業などでも、現在は映像を作る仕事が増えており、特にWeb系企業では、WebCMの需要の高まりから、「Webデザイナー」の職種でありながら動画制作を業務として行うといった例も増えてきています。

映像クリエイターになるには?

◉幅広く学べる専門学校にいく
これからの映像クリエイターは、まずデジタルスキルをしっかり学ぶことが大事です。 映像編集のソフトが触れるだけでは、求められる映像を作るには不十分です。 デザイン系のPhotoshopやIllustrator、そして動画制作のPremireやAfterEffectsなどのアプリケーションの学習は必須でしょう。
昨今の動画はデザイン的なセンスは必ず求められるので、デザインの基本的なことは学んでおくべきだと思います。 また、Webについても基本的なことは勉強していた方が良いと思います。 そして、そこからそれぞれの方向性に応じて、得意なことを持っておくべきでしょう。例えば「3DCG」「Unity」などは、メタバース(VR技術などを使った仮想世界)などの発展によって需要が高まるでしょうし、「UXデザイン」「英会話」などはグローバルなコンテンツビジネスの世界では重要性が高まるでしょう。さらに映像編集と「DTM(音楽制作)」、映像編集と「パフォーマンス(自ら出演する)」の技術を得ておくと、その後のクリエイターとしての道が見えてくると思います。
そういった様々なメディアのことを実践的に学べる専門学校が望ましいと思います。


◉とにかく自分で作って発信する。
そして、学校で勉強するだけでなく実際に自分で発信すること、継続的に活動することが重要です。 多くの配信者がやっているように、現在は継続するということが何よりも重要です。継続して何かをするということは、その人の意志を示すだけでなく、継続することで常に振り返り、方向性を改善し、クオリティアップを図っていけるからです。
やりたいなーと思っているだけではなく、必ずまず実行してみること。そしてそれをある程度継続しながら、常に振り返り、改善を図っていくこと。これが最も大事なことだと思います。